専門家の「強み」の引き出し方⑯
おはようございます!
「強みを引き出す」「強みを伸ばす」「強みを活かす」(社)日本専門家協会 理事の松下雅憲でございます。
私は、この協会で「強みを見つけて自分だけのセミナーに活かす」講座を担当しています。今日も、この「強み」について少しお話ししましょう。
前回お話ししたのは、「私たちには、プレゼンを理解するときに6種類の理解方法が有り、その内のどれか、もしくは複数の理解方法を主に活用している。その活用の仕方も強みのひとつである。」ということでした。
その6つの理解方法とは、
「文章を目で追って読む」
「文章を声に出して読み上げる」
「文章を誰かに話してもらって耳で聴く」
「写真やイラストや図やグラフで捉える」
「動画で捉える」
「実際に触ったり動かしたりする」
です。
これを別の分類で見ると、「文章」「画像」「経験」の3分類。もしくは、「眼」「耳」「口」「手」の4種類に分けることが出来ます。つまり、多くの人に理解してもらうプレゼンをするには「文章」「画像」「経験」を「眼」「耳」「口」「手」に対して刺激を与えることで理解が深まると言うことなのです。
この組合せを、出来るだけ多く、まんべんなく適用すれば、かなり多くの人の「理解センサー」に感知してもらえることになるのです。わかりやすいセミナーやプレゼンは、上手にこの理解ポイントを押さえています。
まずは、基本として「文章情報の使い方」ですが、ポイントは、配付資料とスライドを完全に分けると言うことです。多くの配付資料は、スライドの抜粋型が多いので、自然とスライドに表示する情報、特に文字情報が多くなります。これは、文字を読んで理解するタイプでも読むのが追いつきません。追いつかないと自然とフラストレーションが溜まります。詳細な文字情報やデータ類は、配付資料に入れるようにし、逆にスライドには出来るだけ文字を使わない。写真・イラスト・図・グラフ、そして動画を使うようにしましょう。
セミナーやプレゼンで、文章の読み上げ理解に対応するには、セミナー中に配付資料を誰かに読み上げてもらうと言う方法を採ります。もしくは、そう言う時間を設定するのも手です。もちろん、肝になる大事なところに限りますけどね。朗読会を長く続けるわけには行きません。実際に何かを動かしてみて理解するタイプについては、ワークショップで対応します。動かす必要の無いコンテンツの場合は、ワークショップでディスカッションをしたり、穴埋め問題を解いたりして、考える時間を持つようにします。これだけでずいぶんと違ってきます。
以上のような方法を採れば、受講者の「強み」に会わせたわかりやすいプレゼンになること請け合いですよ。「強み」は何も自分の強みを活かすだけが大切なのではありません。「相手の強み」に合わせていくことも非常に重要なのです。だって、プレゼンやセミナーは「理解して頂くこと」がゴールなのですからね。